ゲームとうメディア 1
 [ #02 シムシティ、ゲームの強み ]


米島 : そうそう。
 でさ、話がはじめと変わるようで悪いんだけど、ようするにシムシティっていうのは単に遊びっていう以上に何かこう、ゲームというメディアのもってる本質的な利点を生かしたゲームだ、ということが言えるわけだよね。

瀬上 : そうですかねぇ、その言い方というのは多少怪しいのではないですかねぇ。

米島 : んー、まぁ確かにちょっと怪しい言い方かしらん?
 まぁ、シムシティがゲームというメディアを捉える際にある程度、重要な地位を占めている作品だ、というぐらいのことは思わない?

瀬上 : まぁ、その程度なら、そうですね。そう思いますね。

米島 : ありがと。
 で、ここまで話をふっといて悪いんだけど、今日、話したいことの本題はそのメディアとしてのゲームの強みっていうのはなんなのかってことね。このままずっとおっさんに見せたいゲームを並べ立てていってもいいんだけど、それだと際限ないし。

瀬上 : はいはいはい。なるほど。
メディアとしてのゲームの強みですか。

米島 : で、なんだと思うね?メディアとしてのゲームの強みは。

瀬上 : っていきなりふられても。
 じゃあ、ありきたりなところで「インタラクティビティ」。

米島 : うわ。まんまじゃないっすか。
 間違ってはいないかもしれないけど。

瀬上 : そんなこと言わないで下さいよ。性格悪いですねえ(笑)。

米島 : ああ、性格悪いさ(笑)。
 まぁ、しかし、そう。おっしゃる通り。インタラクティビティ。
 それはそうなんだけど、オレはそれよりもう一歩踏み込んだ議論をしたいのね。

瀬上 : といいますと?

米島 : インタラクティビティだけじゃ、あんまりにも意味が広すぎると思ったりしない?

瀬上 : うーん。あんまり考えたことはないですけれど、そうかもしれませんね。

米島 : そうかもしれないでしょ?
 というのもね、インタラクティビティって言葉だけではあんまりで、それより深いところを考えていくという作業ができないでしょ。

瀬上 : 米島さんはそれを考えたりしているわけですか?

米島 : 「考えたりしているわけですか」みたいに、聞かれるとなんか、微妙な聞かれ方だなぁ、という気がするけど、まぁええ、考えたりしているわけです。ヒマ人なので、ヒマにまかせて。

瀬上 : 本当にヒマですね。

米島 : うるさいなぁ(笑)
 で、もう、オレの考えを一方的に言うけれど、一つの考え方として「二重創作性」っていう言葉はどうだろうか、とか思ったのね。
 
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2001.7.4
2002.1.23

(C)Akito Inoue