ビデオゲームが狭義のゲームして成立するためには最低限のこととして目的とルールが必要だが、それらは言い換えれば「不自由」「制約」「条件」とも捉えられる。 リアルな人工世界を作ろうという観点からすればこれらはプレイヤーの行動の多様性を妨げ一つの方向性を強要する要素であると言え、ルールや目的の制約の仕方によってはプレイヤーは「やらされている」というネガティブな感じを抱くことにもなりうる。「プレイヤーの介入要素そのものがなくなってしまった」という不自由ではプレイヤーは退屈にならざるを得ない。 また、『伝説のオウガバトル』では、プレイヤーの行動が大衆の評価を受けることによって制約され、調整されるという面があったが、そのようなシステム上の演出は、プレイヤーにいろいろと注文をつけてくる「他者」のリアリティを喚起するものとしても機能するという、役割を担っていた。
最終更新: 2007-02-17 (土) 20:46:07