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2003年09月30日(はてなダイアリーバックアップ用ミラー)
■小谷野敦『もてない男―恋愛論を超えて』ちくま新書
議論そのものはとりたててどうというようなものでもないと思うのだが、著者小谷野の激しいコンプレックスが面白い。
それとあと、オナニー用具を実際にためしてみた話が馬鹿らしくていい。
P51
「おかず」ではなく、オナニー用具というのもある。ヘンリー・ミラーの小説に、「リンゴを使ったことはあるか」という会話が出てくる。リンゴの芯をくり抜いて中にポマードを塗りこむのだそうだ。メロンもいいとかいう話もある。ただし、これらは、そのまま使うと冷たくてダメである。煮るとかして温めて使うのが本当らしいが、そんな手間をかけるのもばかばかしい気がする。あと、カップラーメンを使うというのもある。お湯を入れて三分どころではなく、しばらく待って麺が膨れ上がったところでおもむろに「使用」する、というのだが、これは実際にやってみてひどい目にあった。まず熱い。大切なものを火傷するところであった。それから下を向けると当然中の麺が汁とともに落ちてくるから、上向きのままやらねばならず、しんどいやら情けないやらで全然オナニーの快楽というものがない。