7月 31日 水曜日
『ストライク・コマンドー』と『マキシマムスラスト』鑑賞。
『ストライクコマンドー』はクソゲーで言えばデス様的なレベルの仕上がりが最高。
『マキシマムスラスト』はなんとケースのストーリー紹介と内容が全然違うという珍しい一品。パッケージの絵とか、なんなのかさっぱりよくわからない。
7月 30日 火曜日
横浜にパスポートを取りにいき、
帰りにヨドバシカメラでCD-R/RW購入。
7月 29日 月曜日
論文がとりあえずひとくぎり。
で、その後所要で下北沢ではじめて降りる。
しかし、まあ、下北沢というのは、なんというか……そこらへんの古本屋にフラッと入ってみたらデカデカと置いてある雑誌のバックナンバーが『ガロ』と『Design
plex』だったというのが、非常に印象的。
7月 22日 月曜日
『2001年宇宙の旅』
言わずとしれた名作。キューブリックの『2001年宇宙の旅』を今までみたことがなかったのでDVDで見る。英語字幕にしてみようかと思ったけれども、この作品は一回目はちゃんと観ておこうと思ったので日本語字幕で鑑賞。
これが確かに古典だというのはわかった。
で、わからないな、と思ったのはしばしば言われるこの作品の「難しさ」よりも、この作品の作られた「1968年」というリアリティと、当時から現在に至るまでのこの作品の受け入れられ方の状況について。
7月 21日 日曜日
ピンクマン
友人MTと桜木町で会い、特に何をしようというわけでもないので、横浜美術館などに行ってみると「Bangkok
in Pink マニット・スリワニチプーン展」なんてものをやっていた(入場無料)。
マニット・スリワニチプーンというのは、61年生まれのタイの現代美術の作家で、消費社会になりつつあるタイの現状に対する痛烈な皮肉として作品を作っているんだとか。
主な作品としては、まず一つには過去の東南アジア系の状況を報じたピュリッツァー賞写真(ベトナム戦の有名な写真とか)のパロディという形をとり、もう一つの種類としては、「ピンクマン」という前身ピンクの背広に見をつつみスーパーの買い物カート(←これもピンク色)を押して歩く中年のおっさんを登場させる、という写真。
消費社会云々のお話というのをこういう形でパロディにして揶揄してみせるという行為が高く評価されている、というのにはいささか微妙な問題を感じないでもないが、そういうことは置いておくとしてもこの「ピンクマン」という異様な姿格好をしたおっさんは素晴らしい。理屈抜きで、この異様さというのは例えば吉田戦車が面白いというのとほとんど同列で面白い。このおっさんなんか徳光似だし。
7月 19日 金曜日
『耳をすませば』
TVを付けたらやっていたので、後半を見てしまった。
久々に見たらなんか全然、違った感じに見えたので驚いた。
ほとんど誰からも違和感をもたれるラストのセリフだが、あれがなんとなく受け入れられてしまったのだ。
あのラストのセリフは近藤監督が「いまどきの子は大胆だから、このくらいは言うんじゃないですか〜?」とかいうえらく適当な推測のもとに主張したセリフに対して高畑さんや宮崎さんもあんまりきちんと反対しなかったもんだから結局あのままになってしまったとかっていう話だったと記憶しているが、なんであのセリフをジブリのおっさん、じいさん方はそこまで劇的にマズイと感じなかったのか、ということが今まで不思議でしょうがなかったが、その理由がなんだかわかったような気がした。
「これはじいさん視点だ」
と、これがとりあえずの私の思ったことである。具体的には雫に対して「あなたは立派な人だ」と声をかけてあげる、あのおじいさんの感覚。あの感覚をずっと持続させながら見ていたら結構スッと入ってきた。
「あのおじいさんの感覚って何?」と聞かれるとちょっと難しいので、以下偏見。
例えば突如、交友のあるそれなりにかわいい若者(子供)に「私の作品読んでください」と半ば尊敬の眼差しでとびこんでこられた時の心情と、その後の微妙に適当なはげまし方。一見真摯な励ましに見えつつも内心は結構テキトーだったりする。正確にはテキトーというよりも、真摯になりたくとも、海のものとも山のものともつかないようなものを見せられても、まあ、本当にどうなるかわかんないよなー、はっきり言ってわからんよなー、コメントのしようがないよなー。みたいな状況に陥りつつ「まあとりあえず、頑張りな。立派だよ」ぐらいしか言うことなかったりする状態で、他の話題を振っていくあの感覚。要は「わからん」という感覚なのだけれども、あの「わからん」という感覚で見ていくとラストのセリフも近藤監督自身の持っているであろう「今の子供がわからん」感覚がわかったというような感じがした。「わかんねぇよ。こんなもんなんじゃねえの?」みたいな、微妙ななげやり感が。ああ、年くってしまったら、何回りも下の世代なんてわかんないんだろうなー、と。
(ひどく直感的な説明で、説明になってないかもしれない)
1. 07/23 01:25 面白い指摘です。じいさんの視点ね。未来を想像しちゃう若者からみると ええっ!うっそー”という意外な感じだよね。あの映画の翻訳されたカントリーロードも僕は好きだ
7月 18日 木曜日
ひさびさにワイドショーをちらっと見ると、
「和泉元彌Wブッキング!」
などと、そんなネタをやっていて、あまりのどうでもよさに笑ってしまった。ここまでどうでもいいネタっていうのも珍しいだろうなあ。
7月 17日 水曜日
辞書CGI
これ素晴らしい。素晴らしすぎ。
http://www.mindcompass.sfcgi.com/cgi/ArsenoXT/
7月 16日 火曜日
クセジュ文庫『美学』
友人GMが授業で「美と崇高」というテーマのレポートを書かなければいけない、ということで、面白そうなのでちょっと手伝わせてもらう。
「美と崇高」って、そのテーマはなんじゃい、と思うかもしれないが、クセジュ文庫の『美学』の第一部なんかをサッと読んだ限りでは、「美と崇高」というのは美学の分野ではけっこう伝統的なテーマの一つらしい。そもそもはカントの第三批判こと『判断力批判』でそのテの議論があるらしく、その中でカントが美と崇高の対立について云々かんぬんいっているんだとか。で、その議論をうけてショーペンハウアーやら何やらもごちゃごちゃと書いているという。
で、『美学』の第一部でありがたいことに美学の歴史がわかりやすく三段階にわかれて、記述されているので忘れないうちにメモっておく。(以下、手元に本もないままのうろ覚えなのであまり信頼しないでくださいまし)
[■プラトンあたり]
片言に美を語りはじめた時代。どうでもよさげな議論。プラトンの他に、アリストテレス『ニコマコス倫理学』とかも。
[■カント、とその後]
カントの『判断力批判』、ヘーゲル『美学講義』あたりの有名な著作のほかにフィヒテ、シェリング、ショーペンハウアーとか。美学の体系化がすすんでいく。
[■現代]
・実証主義的:ソシュールの成果とかそんな話があったような…
・観念論的:美を曖昧なままにとどめておこうとか
・批判的:ベンヤミン、アドルノとかのあたり
・自由:ドゥルーズとか
しかし、美学をやっている人って誰も知らない。
専門でやってる人ってどのくらいいるのだろうか、と思いつつ、検索をかけてみると加藤哲弘さんのサイト(http://web.kyoto-inet.or.jp/people/katotk/index.html)がひっかかる。
ここのサイトによれば「美学会の会員のなかで、自分が「美学者」だと考えている人は、おそらく
100人もいないでしょう。」とのこと。
本格的に少ないなぁ…。美学科とかのある大学はあんなに多いのに。
7月 15日 月曜日
サイトを立ち上げてみてから、だいぶ色々なゲーム評論系サイトをまわってみて、コンシューマー系のゲーム以外にも
・TRPG関係
・18禁PCゲーム関係
の論考サイトは、練りこまれたサイトが少なからず存在しているようだけれども、対象を知らないからどうも話についていけない…。
7月 14日 日曜日
『Cool Boarders』
クールボーダーズ(DC)をプレイ。
スノボーゲームは『SSXトリッキー』を5分間ぐらいやったことがあるのと、あと、スノボーゲームとは到底いえないが『デカストリート』をちょこっとやったのと『FFVII』のスノボーのミニゲームをやりこんだぐらいなので、実質的にはスノボーゲームはほぼはじめて。
トリックがちょっとまだ難しいのだけれども、とりあえずなかなかに面白い。でもまあ、こういうゲームはもっとやりこんでみないことには、面白さはにじみ出てこないだろうから、もっとやってみよう。
7月 13日 土曜日
メールの返信
メールの返信が遅れている方々すみません。
いいわけなんですが、ワタクシ、メールの返信を書くときに一回でも詰まるようなことがあると、一週間以上は返信が遅れてしまうというような悪癖がございまして、どうもさっさと返信を書かないんです。
すみません。
7月 12日 金曜日
江川達也
江川達也の日露戦争漫画の略歴に「深いテーマ性が実はあるのだが、認められず本人だけが頑張っている」などと書いてあるのにややウケ。自分で自分のものにたいして「深いテーマ性があるんだ」とか書くだけでもすごいことをやってしまっているのに「認められず本人だけ頑張っている」などとまで書かれてしまうと、これはもう面白くなってくる。彼が心の中でそう思うのはいいにしても、それを公に書いてしまうというような感性はすごい。こう書いてしまうことを恥ずかしいと思わないんだろうな。彼は。
と、あと、たまたま手にとった
惣領冬実さんの『ES』ともうあとなんか一冊が、今まで読んだことなかったのだけれど、そこそこによかった。
7月 11日 木曜日
『ヒミズ』最終巻
あいかわらず、帯の文句がひどくって萎えるが『ヒミズ』4巻を売っているのを発見して購入。内容は、まあ、なるほどな、と。一言二言ではコメントしづらいけれど。
と、あと湘南台のトップボーイでやたらとDCソフトを安く売っていたので、『JetCoasterDream』『D2』『CoolBoarders』を購入。全部あわせて1000円ぐらい。
そのまま友人TA宅で『D2』をはじめのほうだけチョコっとやってみるが、これはちょっと「本当に飯野さんはこの作品にかけてたのか…?」と戸惑う。はじめしかやってないからそれ以上はいわないけれど、とても期待がもてないオープニングだった。
1. 07/15 11:52 でも「ジェッコドリ」(略しすぎ)は結構よかったNE。
by TA
7月 10日 水曜日
渋谷で茂内さんと話した帰り、電車の切符を買おうとしていたら浮浪者のおっさんに横から「あのう……大森まで行くんですけど、200円足りなくて…貸してくれませんか?」と弱気に金をネダられた。
2年前に横浜で朝一番の電車に乗ろうと切符を買っていたときも浮浪者のおっさんに金をネダられたことがあったけど、これはどうやら浮浪者のおっさんの常套手段らしい。前にネダられた時は、「よう、兄ちゃん。電車乗るから100円貸してくれよ」と突然、なれなれしく話し掛けられてビビッたと同時に、どう対応すればいいものかあせってしまって「どこまで行かれるんですか」などと間抜けなことを聞き返してしまい、即座に「蒲田」と気の抜けた返事を返されたため、思わず(この人蒲田に行って何をする気なんだろう……)とものすごく気になってしまい、沈黙。
その刹那の沈黙の瞬間のなんとも言えない雰囲気がなんだか面白くなってしまい、ついつい100円わたしてしまった。
だけど、今回は面白くなかったので、無視。
7月 9日 火曜日
『現代思想の遭難者たち』
『となりの山田くん』とかで有名ないしいひさいちが、講談社の現代思想の冒険者シリーズのオマケ漫画に書き下ろしを加えて、『現代思想の遭難者たち』シリーズを出しているというのを書店で発見して、購入。購入した理由は現代思想本だったからというのは2割ぐらいの理由で、それよりもいいのは、やっぱり現代思想の巨人と呼ばれるような人々の魑魅魍魎っぷり(ハイデガーとかヴィトゲンシュタインとかハーバーマスとか……)が描かれているのが面白いから。
やっぱヴィトゲンシュタインはものすごくキャラがたってて最高。火かき棒バンザイ!レッツ沈黙、語りえぬもの!
7月 8日 月曜日
個人サイトのノリ
最近、色々と個人サイトを見て回っていると、自分が予想していたよりも仮想人格同士の対話をさせているサイトというのはなかなかに多いことがわかったのだけれども、いずれのサイトもあんまり雰囲気がよくない。というか、サイトの管理人が一人で悦に入っているような匂いを感じさせるような会話が少なくない。
そういうようなサイトを見ていてひいてしまう理由は色々あるのだけれども、一つには名前の問題かな、と思った。「A」とか「B」とかって名前になっていたり、いかにも気取ったペンネーム同士を対話させているところはそれだけでも少しノリが内輪っぽくなってしまったりしてしまう。
と、そんなことを書いておきながらも自分のところの「moN」「aI」という名前もあまり趣味がいいとは言えないなあ、と思ったので
http://www.fsinet.or.jp/~gwapo/murayama/
で、あまり同姓同名の人のいなさそうな苗字を調べて、「moN」と「aI」の名前を以下のように変えることにした。
moN → 米島芳紀(よねじまよしのり)
aI → 瀬上梓(せのうえあずさ)
と、こんな感じでどうだろう。
7月 7日 日曜日
子供とゲーム
『ポポロクロイス物語』をもう終える。一瞬。(私がやりこんだのではなくて、内容的に短かった)
これはおそらく、完全に子供向けに作りました、ということなのだろうと思う。そしてできれば「はじめてゲームをやる子供に」「はじめてRPGをやる子供に」向けて作ったゲームなのだろう。そのようなゲームとしてこの作品が小さな子供に対しどれだけ豊饒なものを何か持っているのかどうか、と言われると……うーん、どうだろうか。というところだが、何にせよ、そういう発想は素晴らしいな、と思う。
「テレビゲームとは子供向けのもの」という認知が一部であるのにも関わらず、本当に子供のためだけのもの、というゲームって今までにあったのだろうか。売るターゲットを低年齢層に設定した、というわけではなくて、絵本の名作のような地位になり得るゲームが今までにあっただろうか、と考えさせられる。例えば『MOON』や『モールモースも騎兵隊』なんかもそういう面から考えてみることができる。
そもそも小さな子供がテレビゲームをやる。ゲームで物語を味わうってことはどういうことなのだろうか。それは大人がゲームをやる感性や、ゲームをやりあきた自分なんかがゲームをやる感覚とは全然違うものだろう。
自分がはじめてやったRPGはファイナルファンタジーIIだったけれど、今の小さい子はどんなゲームをはじめてやるんだろうか。(ポケモンなのかな?)
7月 6日 土曜日
『ポポロクロイス物語』
PS2『ポポロクロイス物語』をやる。
『ジェットセットラジオ』で「マンガディメンション」とか呼ばれていた技術もだいぶ一般的になってきたなあ、と思う。
それとあと、思ったのは、例えばこの作品と『ICO』との違いはなんだろうか、と(明らかに違うけどさ)。小さな男の子と女の子の物語であること。冒険をすること、その二点は共通なわけだけれども、それ以外、何が違うか、ということを考えてみるとどうだろうか。
7月 5日 金曜日
『ワガランナァー』再読
羽生生純『ワガランナァー』再読。
この漫画から「イッキュ」というキャラが抜け落ちたら、まあこれはガロ系の意味不明漫画と同じものになってしまうだろうなあ、と思った。
ワガランナァー3人組の「あっちの世界」っぷりを我々の常識的世界観と繋ぎ合わせ、その二つの世界の間を往復しているイッキュというキャラクターによってはじめて、ワガランナァー3人組のワガランっぷりは微妙に生身っぽさを帯びてくる。
7月 4日 木曜日
土田世紀『同じ月をみている』を途中まで読む。
まあ、面白いっちゃあ面白い、ぐらい。
7月 3日 水曜日
『編集王』
土田世紀『編集王』を途中まで読む。
この人、おやじ好きだなあ。
7月 2日 火曜日
セン『貧困の克服』
アマルティア・セン『貧困の克服』(集英社新書)読了。講演集だからというのもあるけど、読みやすい。線引きながらでも一瞬。
アマルティア・センと言うと一般的にどういうイメージなのか知らなかったけれど、自分としてはロールズとか功利主義とかに関連した人、というイメージを持っていたのだけれども、それは僕の一方的なイメージで、一般的にはこういう第三世界関係の人権論とか、そういう意味合いで知られているのかしらん。
しかし、なんつーか、センの議論はなんかツメが甘い感じがするよなあ(『貧困の克服』読んだだけでそんなに偉そうなことを言う私はドキュソとか言われるかもしれない)。何が一番、気にかかったというと、「主体的な人間にならなきゃいかんヨ。」と言うような言い方というのをする、というのがよくわからん。それは「主体的な行動をとれるような人間が増えやすいような制度的状況を整えるべき」とかって言うならわかるけど、「主体的な人間に!」と言われるととても戸惑いを覚える。私、怠惰な人だから。
●皆川亮二『ARMS』
『ARMS』が終わったというので漫画喫茶で読了。
『スプリガン』の初期のほうがこの作家はずっとよかったよなあ。やっぱり。
●高橋しん『最終兵器彼女』
一巻から一気に読了。
感想を一言で言うと、そこそこにセンスのよい男性が趣味で作ったやや女性っぽいデザインのサイトを見させられたような感じ。セックスシーンやや多め。
あるいは高校生が夜に見そうな妄想の入り混じった夢。
7月 1日 月曜日
責任の召喚
研究会。大澤真幸、江藤淳あたりから「責任論」を論じようと発表だったけど、なんかカントの責任論とコミュニタリアン(共同体主義者)を混ぜたような議論だった。いや、大澤真幸の「第三者審級」というのはコモンセンスとかじゃないのか。
まあ、それはどうでもいいとして、O先生の議論では、「『責任』というのはそもそも在るというよりも、主体形成のための道具として呼び出されるものではないか」とのお話。
それはそうだろうけれど、だからと言って「責任論」そのものを論じることの意味そのものまで否定できるのかっつーとそれは無いだろうと思うのだが。そもそも倫理的な議論ってそういった<召喚された概念>みたいなもので埋め尽くされているという感じがするし。社会という巨大な主体形成のためにはそういったものを上手に召喚してくる技術、というものが必要とされるのではないか、と。
●『パーフェクトストーム』
DVDで英語で鑑賞。英語で鑑賞するとしょぼいものでもいいものでも、微妙に何を言っているか細かいところがわかんないので、しょぼい話もそこそこに見えるし、いい話もそこそこにしか楽しめない。なんだけど、やっぱり感想は↓のwadさんと同じだなあ。
http://www.ywad.com/movies/388.html