モジュール化 のバックアップ(No.1)
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- 1 (2007-05-25 (金) 09:33:11)
- 2 (2007-05-25 (金) 09:33:20)
- 3 (2007-05-25 (金) 12:41:55)
一つの製品を構築するために、入れ替え可能な構成要素をバラバラに分解可能な形にして、製品の組み立てなどを行えるような形にすること。経営・経済学分野で、脚光を浴びている概念。 たとえば、インターフェースが公開され、固定されており世界中どこでも部品を作れるようなパソコンのような製品は、高度にモジュール化された製品であると言える。対して、全体がひとつになっており、部分に分けにくいような、アナログ時計(?)などは統合型の製品であると位置づけられる。
モジュール化によって生じる利益として次のような議論がある。
- 仮説1:他の部品の開発状況などとのすりあわせを、気にせずに開発できるようになるため、個々のモジュール(部品)の技術革新が行いやすくなる。例えば、CPU技術者はCPUの速度上昇だけに専念し、HDDの技術者は、HDDの容量増加に専念できるようになるため、技術革新の速度が上昇していくという議論。クオリティのレベル上昇がブーストされる。(技術革新促進説)
- 仮説2:部品ごとのバリエーションが増えることにより、製品の形のバリエーションも飛躍的に増加する。例えば、スターバックス・コーヒーでは、小さな店舗であるにも拘わらず、2万通り近い組み合わせのメニューを出すことが可能になっている。選択肢/自由度の増加がもたらされるとする説。(財の多様性増加説)
- 仮説3:モジュール化/標準化の進展により、外部からの調達コストが低下する。これにより、世界中から、最良の部品を調達可能になる。例えばDellコンピュータの部品の調達は、モジュール化の議論抜きに語ることができない。(取引費用説)
- 仮説4:大量生産によるコストの低下。特にソフトウェア分野で顕著に生じる。(収穫逓増説)
近年までの情報通信産業などでは、モジュール型製品は特に強いとされている。一方、日本の自動車産業などでは、モジュール化戦略とは逆向きの「すりあわせ」
古典的なモジュール化 †
参考文献/関連文献 †
- キム・クラーク,カーリス・ボールドウィン / 安藤 晴彦訳 『デザイン・ルール―モジュール化パワー』東洋経済新報社 2004
- 青木昌彦,安藤晴彦[編著] 『モジュール化―新しい産業アーキテクチャの本質』2002 東洋経済新報社
- 藤本 隆宏 『能力構築競争-日本の自動車産業はなぜ強いのか』中公新書 2003